SAV-0001 「マセイモナール」

危険レベル : アンコ

マセイモナール
マセイモナールのサンプル

収容手順

異常現象SAV-0001はセクターM(セクターマセイモ)の1番保護局で金属ロッカーに施錠して保管されます。
研究目的の場合のみ、赤皿以上の職員による許可で接触が可能です。SAV-0001を使用した被験者は、使用から2週間の観察と言語能力のテストを行い、問題がないと判断するまで隔離してください。事象SAV-0001-aに感染能力はないため消毒等の必要はありません。
発生した事象SAV-0001-bは、芽を抜き取り100度で3分以上の加熱処理をした上で食用として扱うことができます。

説明

SAV-0001は、市販される風邪薬などと酷似した内用薬です。パッケージには「マセイモナール」と印字されています。
風邪薬のように見えますが、成分は「マセイモ酸エステル、スシミン、オチンチンチワール、オシャベリウンーチ、塩化ナトリウム、アンコリーノ、チンコチンコ塩酸塩、オマエヲミテール、クチバーシ」と、ほとんどが一般に流通している薬品を使用していません。
研究による成分の分析では、市販される風邪薬と99%一致し、変わった成分は見られませんでした。
製造会社の「塩ポテト-マセイモ 株式会社」も存在は確認されておらず、架空の会社であると考えられます。

SAV-0001の異常性は、SAV-0001を服用したときに現れます。一般的な成人では1粒の服用で事象SAV-0001-aが発生します。SAV-0001-aは服用した人間と外観的な差異はありませんが、言語能力を著しく失い、外界から受けた文字情報もしくは音声情報を切って貼り付けたような言葉しか発せなくなります。
SAV-0001-aの脳を検査したところ、脳は凹凸のある形をしていて、目と口のような穴が空いていました。
SAV-0001-aは3日から1週間程度で元の人間に戻り、どのような医学的な検査によっても異常は見られず、意識や言語能力も平常時に戻ります。
体重に対し約0.0030%以上のSAV-0001を服用すると、事象SAV-0001-bが発生します。SAV-0001-bの見た目は元の人間とは程遠く、縦30cm横50cmほどの凹凸のある楕円で、肌は茶色く、常に横を向く目と常に開いた口があります。
SAV-0001-bはSAV-0001-aと同等の言語能力を持ちます。
しかし、SAV-0001-bは時間経過によって元の人間に戻ることはなく、体を構成する細胞はSolanum tuberosumと99.9%一致します。

アーカイブ

2024/12/20

日本の■■県■■市にあるドラッグストア■■■■■で、風邪薬と共に置かれたSAV-0001を購入した男性がSAV-0001-aを発症。
その後男性は病院に行き、「奇妙な言葉を発する患者が来院した」と院内で噂になり、医者に偽装した選ばれし者-del-023(コードネーム:DELTA)がSAV-0001-aを発見する。


2024/12/21

選ばれし者-del-023はSAV-0001-aとの対話を試みた。以下はその記録である。

DELTA: あなたは誰ですか?
男性: あなた 生八ツ橋(テーブルに置いてある生八ツ橋を見ている)
DELTA: そうですね...では、私の言葉を理解しているのであれば、右手を挙げてください
男性: 5万の負け(右手を挙げる)
DELTA: は?
男性: は?
DELTA: 生八ツ橋、いるか...?
男性: 1日11月(生八ツ橋を受け取る)
DELTA: 会話は無理そうだ...

SAV-0001-aは言語を理解することはできるが、言語を発するに誤りがあるようである。これは文章で書かせた場合も同じであった。
また、喋り方は機械的で、抑揚もない単調な話し方であった。


2024/12/23

選ばれし者-del-023による報告を受け、SAV-0001-aに関する調査を始めた。
SAV-0001-aを発症した男性はセクターMの第1研究局に運ばれた。


2024/12/27

SAV-0001-aを発症した男性が意識を取り戻す。
男性への事情聴取を元に、ドラッグストア■■■■■とその付近の別店舗からすべてのSAV-0001を回収した。
男性はSAV-0001-aの間の記憶はなく、身体に以上も見られなかったため、「過労による一過性のものだ」と説明をして元の居住地域に送らせた。


2025/1/11

SAV-0001-aを発見した付近で、警察に「夜な夜な支離滅裂な言葉が外から聞こえてきて気持ちが悪い」と通報があり、異常現象の可能性を考えた現地の選ばれし者がSAV-0001-bを発見して財団に持ち帰る。
この時点ではSAV-0001-aとの関連性が十分でなかったため、別の問題としてSAV-0001-bの調査が開始した。

注釈 : SAV-0001-bの付近にはTシャツ、ジーンズ、携帯電話、財布、2024年11月1日に賞味期限が切れた生八ツ橋が散らばっていたが、特に関係ないとして放置した。


2025/1/14

SAV-0001-aの研究中、SAV-0001を2錠飲ませたアンコリーノ違反者-107がSAV-0001-bを発症した。
SAV-0001-bの研究はSAV-0001-aの研究と統合し、セクターTで行っていたSAV-0001-bの実験プロジェクトはセクターMに移された。


2025/1/16

研究プロジェクトの一貫で、SAV-0001-bとの対話を試みた。SAV-0001-b自体に危険性はないと見られたので塩ポテト博士自身が対話を行った。

塩ポテト: こんにちは、SAV-0001-b
SAV-0001-b: ま せせせ 芋
塩ポテト: では...マセイモとでも呼ぼうか、マセイモ、何か話してみてくれ
マセイモ:
タラバガニ
すし
けど
てください
塩ポテト: 一貫性がないな、やはり言語は扱えないか...
マセイモ:
たかしに
すしすきー
ケキキチーン
てろじゃん
塩ポテト: 分かった分かった、もう喋らなくていいよ
マセイモ: ぼくだよ殺すぞ

SAV-0001-bは暴れ出し、実験は即座に中止した。


2025/1/22

その後の実験でもSAV-0001-bには言語理解が見られず、治療も不可能と判断し、殺処分とした。
死体の分析から、食用として使用可能であると考えられた。


2025/1/23

青皿職員のにゃんぷぷ研究員から「SAV-0001-bを食用にすれば、食糧問題が解決するのではないか」との相談を受けたが、安全性の観点から拒否した。


2025/2/1

その後発見地でのSAV-0001-aやSAV-0001-bの発生はなく、白皿職員をSAV-0001-bにしたことで倫理局からも忠告をうけ、重要性の低い研究であるとして研究は一時凍結とした。


この記事は@potatokunによって書かれました。